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うつ病

誰でもなる可能性があります

人は誰でも、強い不安感や悲しみに直面すると、気分が沈み、「憂うつな気分」「気持ちが重い」といった抑うつ状態を引き起こすことがあります。

その抑うつ状態がほぼ一日中あって、それが日常生活に支障をきたすほど長く続くと「うつ病」と診断されるようです。

うつ状態でみられる症状

1)自分で感じる症状

憂うつ、気分が重い、気分が沈む、悲しい、不安である、
イライラする、元気がない、集中力がない、好きなこともやりたくない、
細かいことが気になる、悪いことをしたように感じて自分を責める、
物事を悪い方へ考える、死にたくなる、眠れない

2) 周囲から見てわかる症状

表情が暗い、涙もろい、反応が遅い、落ち着かない、飲酒量が増える

3) 体に出る症状

食欲がない、体がだるい、疲れやすい、性欲がない、頭痛、肩こり、
動悸、胃の不快感、便秘がち、めまい、口が渇く

(宮岡等:内科医のための精神症状の見方と対応、医学書院、1995を改変)

「うつ病」には「自律神経失調症」と共通する症状があります。

ただし、「うつ病」には「悪いことをしたように感じて自分を責める」「物事を悪い方へ考える」「死にたくなる」など深刻な症状があります。

医療機関に通院しながらでも、鍼灸治療はできます。

鍼灸の治療(経絡治療)の考え方

東洋医学(中国伝統医学)では、「こころと身体は一つである」という思想がありますから、こころの病は身体(臓腑・気血)のバランスの不調和から起きると考えます。

「うつ病」の症状を東洋医学的に見てみましょう。

身体的症状

気虚:慢性的な疲労、だるさ、動悸、肩こり、頭痛
血虚:不眠、めまい、便秘、口やのどの不快感
※虚とは、消耗を意味します。

精神的症状

イライラ、不安感、気分が重い、気分が沈む、やる気が出ない、憂うつ、悲しい、集中力がない、細かいことが気になるなどの症状は、七情(怒、喜、驚、思、憂、悲、恐)の感情が非常に強く、長期間続いたため、五臓(肝・心・脾・肺・腎)を傷(いた)めてしまったと考えます。

五臓には、七神(魂、神、意、智、魄、精、志)がやどり、精神的な働きをしていますが、過度な七情によって五臓が傷(いた)められ、七神の気の巡りが阻害されてしまいます。

そのため、身体に不調和が生じると考えます。

五臓と七神・七情の関係を図にすると

七神 七情 表情 症状
怒りは肝を傷めます。怒りすぎると気が逆上し、 胸の張りやめまい、頭痛などを起こします。怒りが 激しいと血も逆流し、昏倒をおこします。
喜びは心を傷めます。喜びすぎると気が緩み、精神の集中を欠いて動悸や不眠が起こり、激しい場合は狂気のあまり失神します。


思慮は脾を傷めます。思いすぎると精神が疲労し、下痢や食欲不振などを起こします。悩みで何ものどを通らない状態です。
悲・憂 悲しみや憂いは肺を痛めます。深い悲しみは気を 消耗させ、呼吸を乱し、声を発するのも嫌になります。鳴咽でしゃくりあげて話もできない状態です。


恐れや驚きは腎を痛めます。強い恐怖は気を下げて失禁や流産を招き、驚きは気を乱して精神が 不安定になります。

※表が切れて表示されている場合は横にスクロールしてご確認いただけます

具体的な症状

①「気血」が滞る

過度に思い憂えることによって、五臓の気が消耗し、気血が滞り不具合が生じます。思い煩う、イライラ、胸の中がざわざわする、不安感、食欲不振、不眠などの症状が現れます。

②「気血」が不足している

気は生命を維持するエネルギー、血は精神活動の主な基礎物質となります。もし過労や睡眠不足、無理なダイエツトなどで気や血が不足すると、身体のだるさや食欲不振、めまい、不眠、動悸などの症状が現れます。

うつ病の経絡治療

鍼灸の適応として、産後うつ、初老期うつ病、摂食障害のあるうつ病、更年期障害パニック障害からのうつ病などが含まれます。

「うつ病」は、ほとんど自律神経失調症と同じように治療します。けれども、深刻な症状がある「うつ病」は、その症状の改善から重点的に治療をしていきます。

経絡治療は、ソフトに鍼と灸でツボにアプローチをして、身体の気血の流れを良くし、五臓のバランスを整えることによって、気血の滞り、気血の不足、肝や心の不調を改善していきます。

部分でなく、カラダ全体を治療することにより、五臓がやどしている精気(生命力)と神気(精神活動)が全身にみなぎり、本来その人の持っている力(免疫力・自然治癒力)を高め、日々のストレスに柔軟に対応できるようになることを目指しています。

(参考資料 『はりきゅうで「うつ」は治る。』『合類醫学入門』『脈から見える世界』)


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